2014年9月25日木曜日

まもなく後期

今日は研究テーマを大まかに決めて指導教員に伝えた。
素粒子衝突実験の解析研究。
これから学部を卒業して修士号を得るまでの2年半、このテーマに向かうことになる。
何を目指そうとか何を成し遂げようとか、今だって少しも具体的にイメージできていないし、他に実験機器の設計という選択肢もあった。
使命感も持ちあわせていないため、いっそ鉛筆を転がして決めてしまおうかとまで考えていた中で、話を聞かせてくれていた先輩の付け加えた一言が小さくも決定的な光になった。
「人前で発表する機会も多いけどね。」

別に人前で話すのが好きなわけではない。むしろ大の苦手だ。
しかし、それを克服できたとして、随所で行われる会議に出席する、そこで同じ研究をしている人と交流する機会を与えられると聞いて、世界が一気に広がったような心地がした。
全く知らない人と出会う気は起きないが、ある繋がりを辿って外に出ることには強く心を惹かれる。
未知のことを効率的に取り入れるには、新しいところに行くのが一番だ。
四六時中、閉塞した思いに囚われていた自分にとって、この可能性は大きな存在に感じた。

次々と新しいところへ・・・と言うと、現実に対して飽きやすい性格なのかもしれない。
実際、一つのことに長く興味を持ち続けたことは稀だ。
せっかく外に出たのに、そこがすぐに外と感じられなくなるようではもったいない。
よく言われることだが、 いつでも帰ってこれる場所を作っておこう。そうすると、どこにいても拠点とその地点との関係を考えて、場所を変えるたびにリセットするのではなく、収穫を家に積み上げていくことができる。
足場を固めるには外だけに目を向けていてはいけない。離れても荒廃しないくらいに耕し、内的な位置づけのために自分自身との繋がりを強靭にするべきだ。

言うことがコロコロと変わっていそうで、筋も通っているか不安。
要するに、外に行く機会を存分に活かすために、中での準備を周到にしておくといいという話だ。
また、抽象表現に逃げてしまった・・・

2014年9月11日木曜日

院試を終えて

夜中に目が覚め、そのまま迎えた朝。

8/25に大学院入試の筆記試験、翌日に面接試験、翌々日が発表だった。
自身の手応えは、筆記がまあまあ、面接が最悪、といったものだったが、研究室の希望者が定員を下回っていたからだろう、内定を受けることができた。
この4月からはいきなり過去問を解いて演習していたのだが、全科目に対して理解度に不安があったので1ヶ月前になってから教科書を読みなおしてまとめる作業に取りかかっていた。
1週間前になるまでの緊張感・集中力と、論理を知った後の演習、そもそもの過去の授業態度が欠けていたことが反省点。
試験に間に合わず補いきれなかった知識があることが不満で、終わった後も勉強を続けようと試みたが、明確な目的も失って、すぐに挫折してしまった。
面接では、志望動機のような簡単な質問にさえも説得力に欠ける返答をしてしまった。
もし内部進学でなかったらここで落とされていただろう。
答えを準備していなかったわけではないのだが、その内容の精査と共に、順番などの説明の構成も練る必要があった。
考えながら話すことが苦手であるからこそ、用意は充分なものにするべきだった。

院試後はひとまず夏休みになった。
実は研究室では休みとなっていないのだが、教員の出張で研究テーマが決まらず、またゼミも できないので、何もない日がいくつかできた。
まずは試験勉強を名目に放置していた部屋を片付け始めた。
あと高知から届いて冷蔵庫に数ヶ月入れていた小夏20個程度を使ってジャムを作った。
普段の怠け癖が祟って皮むきもままならず、作るのに6時間以上かかった。

月末には高校の友人が東北でのインターンを終えて遊びに来た。
2本の足しかなく遠くへは行けないということで、せっかくの休みにも関わらず大学へ行くことにした。
しかしその日は土曜で建物が施錠されていて入れず、工学部は外観を見るだけに。
ついでに研究室も見ようということで行ってみたらドクターの先輩が作業していた。
お昼時だったこともあってどこかへ食べに行こうという話になり、その自動車に乗せてもらって定義山へ。
名物の三角油揚げを食べて、西方寺の中をぐるっと回って、また油揚げを食べた。
この味は飽きない。
それからニッカのウィスキー工場まで連れて行ってもらって、レンガ造りの建物を見学し、試飲もした。
ウィスキーを飲み比べたのは初めてで、香りや味がこんなにも違うのかと驚きだった。
ドライバーである先輩はかなり悔しがっていた。
翌日は同じ友人と松島に行った。
実を言うと新歓などでも行ってて5回目くらいだったのだが、出会い橋とも呼ばれる福浦橋を渡った先の島で砂浜に降りたり周回したりするのは初めてだった。
あとどうせ出来ないだろうと沈痛な心持ちで海に石投げ(水切りというらしい!)をやってみたら1回跳ねた。まじか。
昼には仙台駅近くで定番の牛たんを食べた。
おすすめの牛たんの店は?」「利久
というやりとりを何回耳にし、また何回口にしただろうか。
食べたこともないけどこの名前を挙げるという仙台の学生も多くいて、舌だけでなく意識までも独占市場の様相を呈している。

先週は映画館へ行ってレイトショーで「思い出のマーニー」を観た。
前回が「風立ちぬ」だったから、ジブリで連続することになる。
あらすじも知らずに観たが、正直初めの導入部分は話が退屈だった。
(夜で眠かった・席がスクリーンに近すぎて目が疲れていた・主人公の名前が後輩と同じだったことで集中できなかったからかもしれない。)
しかしマーニーが出てきてからの2人の親密なやり取りは恋人そのもので、正面から向き合い続けるという点で男女間にも勝るものに感じた。
全体の話としてはあまり感動しなかったが、湖や夜空の描写がよかった。
あと社交ダンスのシーンがあって、いきなりワルツはないだろ!と気を取られてしまった。

昨日から来週にかけて、耐震工事完了に伴った研究室の引っ越し作業。
用具の数も把握せずにレイアウトを設計していたのでメンバーに迷惑がかかる事態になってしまった。
必要な情報を手に入れ、見通しよく計画を立てて実行すること。
これを一人でこなすことがこれからも求められるだろうし、言われずとも精力的に動く姿勢に変えていきたい。

家を出る時間になったので、今日はここまで。